人類は大量のエネルギーを消費することによって、高度な文明を発達させ、その利益を享受してきました。しかし、人間活動はこのエネルギーを生産、消費する過程で自然や人間環境へ様々な影響を及ぼしてきています。今後の社会においては、これらの問題を解決し、さらにエネルギー利用と環境の保全という一見相反する問題をともに考慮しつつ発展して行かねばなりません。そのためには、まず問題となっている環境汚染現象の解明、またその環境への影響を評価することが必要です。そこで本研究室では、地域、地球規模における大気環境問題、具体的には化石燃料の燃焼に起因する酸性雨の発生機構、酸性物質の地球規模での輸送・沈着による広域かつ国際的影響の評価、また大気汚染物質による地球温暖化気候の解明などについて研究しています。またエネルギー消費を伴う人間活動と環境の調和を目指し、ライフサイクルの観点に立って、エネルギーシステムの分析とその環境負荷を評価する研究も行っています。