地球環境問題の深刻化とともに社会全体にその制約が次第に厳しくなってきています。その結果、技術や都市、ライフスタイルなどのすべてに関して、いわゆる"地球にやさしい"環境調和型であることが求められますが、まだその内容は十分明らかでありません。そこで当研究室では、地球にやさしいことを評価する価値規範、その尺度、達成目標などをLCA手法等も活用しながら定量的に設定することを第1のテーマとしています。
次いでこの目標を達成するための技術・生産システム・物質循環システムなどの相互関連を考慮しながら総体としての変革方向とその実現シナリオを検討することを第2のテーマとします。なお、このようなハードシステムの大きな変革のためには当然、社会・経済システムやライフスタイルといったソフトな仕組みの変化も不可欠であり、さらにその前提として価値観や倫理観の変革も避け難くなります。そこで、これらヒューマン又はハートウェアについての考察もあわせて、環境調和型社会のあり方を総合的に模索しようとしています。