人類は、農業、牧畜、水産業を基礎に工業文明化を達成した。現在、脱工業化時代ともいわれているが、実際は、いわゆる第1、2、3次産業の形態をもっている。しかし、どの産業も環境との調和において重大な弱点を持っている。地球文明の持続性を達成するには、全ての産業形態を環境調和型に変換(グリーン化)する必要がある。改善の方向は、物質の循環利用促進、省エネルギー、有害物質の排除である。これは、既存産業間の新しい共同・連携(グリーン連携)が必要で、また市民生活の消費行動と廃棄物処理システムの変換(資源循環型社会形成)とも密接に関係する。このような諸産業の環境と調和した形態変換の方向を明らかにする研究を行う。さらに市民生活の質的向上は、物質消費・エネルギー消費を最小化しつつ、生活の欲望の質をグリーン化することなしには達成できない。新たなスボーツ、娯楽、知的・文化的産業創業も重要な研究対象となる。