都市の肥大化は利便性を増大する原動力ともなっていますが、同時にさまざまの潜在的危険性(リスク)を増大し、人々を危険にさらす結果となります。当研究室では、都市のもつ諸機能のうち、水供給問題を中心に、都市に備えなければならない要件を安全確保の視点から追及しています。 研究手法としては実験的研究と計画的研究とがありますが、当研究室ではその双方を推進している点が特徴です。実験的研究では、環境ホルモンや発がん物質などの微量汚染物質問題に対応するため飲料水の安全性評価に関する研究、高度水処理技術を中心とする水の浄化システムの開発研究などを行っています。計画的研究では、量的・質的問題の双方を対象とした水源の広域管理計画の研究、水消費者の心理分析に基づく環境計画への市民の視点の組み込み手法の研究、地震災害にも対応できる配水管網システムの構築研究、さらには都市の規模と安全性に関する分析研究などに取り組んでいます。