科学技術の進歩とともに人工化学物質、重金属、放射性物質等、様々な物質が地球規模で広がり環境を汚染しています。これらの物質には生態系そして人体にとって有害なものも多く、これらの物質が環境中に存在することは人の健康や人類生存に対するリスク(環境リスク)と考えることができます。このような悪影響はすでにいろいろな形で我々の身近にも現れつつあり、こららのリスクが発現する機構と共に、その大きさを早急に評価し、その対策を立てる必要があります。このため当研究室では様々な汚染物質について環境中での挙動、人間への移行経路、人体中での有害性の発現機構等を実データの収集と数値シミュレーション等の手法を駆使して分析・評価しています。さらにこれらの環境リスクを低減する方法を提案し、工学的立場から地球環境の管理をどのように行っていけばいいかを明らかにしようとしています。また酸性雨による森林枯死のリスク、都市システムが大規模災害により機能しなくなった場合の生活環境システムのリスク、予想外の原因による水源水質悪化のリスクなどについても解析し、対策を提案しています。